Interview | THE PATS PATS (from Tokyo)後編

Interview | THE PATS PATS (from Tokyo)後編

THE PATS PATSインタビュー前編

ポジティヴに導いてくれた
自主企画開催とPKPの存在。

−−2016年にそういうモードにシフトしていったのは何かきっかけがあってのことだったの?

あきこ バンド活動をする中で、ある程度は外に向けて活動をやらないといけないって思っていて、なるべく人とたくさん会ったり、お付き合いを頑張ってみたり。バンドをお休みしている間にぱっつぱっつを忘れられちゃうかもしれないって不安で、お休みの時には積極的にそういうことをしていたんですよね。でも、そういうものにちょっと疲れてしまって。

−−今のスタンスはとてもナチュラルで、ぱっつぱっつらしいよね。ライヴを観ていても、より自然体になったことで、バンドの芯がまたグッと出てきたなという印象がある。新しく加入したコータローくんのドラムの音もマッチしているし。

あきこ あ、それも嬉しいな。コータローくんって元々音の大きいドラマーで、最初自然な状態で叩いてもらった時、めっちゃ逞しくて。ドンキーコングみたいだ…って(笑)。

−−わははは。

あきこ それが“蔵練”で集中的に練習を積んだからこそ、今のスタイルにたどり着くことができたという経緯があって。今だからぶっちゃけられるんですけど、当初はコータローくんじゃない方がいいんじゃないかって周囲から言われたこともあったんです。でも、そこからコータローくんがすごくうちらに合わせて叩いてくれて、とてもいい感じになった。だから、あとはうちらが頑張るしかねえなっていう。実際にみどりちゃんもコータロー君とやることでどんどん成長していると思う。

−−素晴らしい。

あきこ 蔵で1日中集中して練習できるという環境がすごく良い方に作用していると思います。スタイルが確立されてきているのもそういう過程があってこそ、だったから。

−−もう、そのまま突き進んでいただきたい。

あきこ はい。周囲がどうのを気にしない…というか、自分たちがハッピーでいられる状態を保てるようになってきているんだと思う。コントロールできるようになってきたというか、訓練できてきているというか(笑)。そういうメンタルになれたのは、今年『まんぷくフェスティバル’16』をやったことも影響していて、特に、再び共演できたPKPの存在は大きかったかなと。見ていてつくづくすごいなって思うんです。アリーちゃん、ずっと笑っていて…。

−−そして、タフ。

あきこ で、とにかく、カッコいいんですよ!

−−アリーちゃんはまた「カッコいいでしょ」という雰囲気を出さず、常に自然体でいるところがまたクールだね。

あきこ そう。そういうアリーに人が集まって、またそこでいろいろな素敵なことが生まれていて、本当に素晴らしいと思う。『まんぷくフェスティバル’16』当日、ともまつりかさんにPKPとぱっつぱっつの撮影をしてもらったんですよ。スタッフもバンドも全員女の子でね。PKPの新メンバー、ソフィーとジーナはアリーとミンディーから私たちのことを聞いているって初対面の時からすごく親しみを持って接してくれたり、とても良い雰囲気でシューティングができました。ソフィーと私はお互いのインスタグラムを来日前からチェックしていたので、お互いすごくエキサイティングしていました。当日の楽屋ではファッションやメイクの話をしたり、メンバーの髪の毛をカールしてあげたり、みんなでキャーキャー言い合えたり…そういう楽しいガール・トークの時間も自分にすごく良く作用したなって実感しています。

−−素敵だね。

あきこ 『まんぷくフェスティバル’16』ではライヴで「ドーナツの歌」の英語版を歌うかどうか、実は本番ギリギリまで悩んでいた時もPKPのメンバーが「絶対できるよ!」ってみんなが私の背中を押してくれて。そのおかげで英語の歌詞で歌うことができただけじゃなく、海外のお客さんから良いリアクションを得ることもできた。とにかく、今年の『まんぷく』をPKPと一緒にやったことで、自分がもっともっとポジティウになれたなって思います。自信がなくなってしまいそうな時はその時PKPメンバーが何度もかけてくれた“We can do it!! ”て言葉を思い出すようにしています。

新作はこれから
新しくやっていくという
意思表明にもなっている。

−−『まんぷくフェスティバル’16』と言えば、終演後にある男の子がぱっつぱっつに声をかけているのを偶然側で聞いていたら、「J ポップとギターポップを合わせたような感じがあって、ぱっつぱっつはだからすごく良い」とその彼がふたりに力説していたんだよね。私にはその着眼点がちょっと新鮮だったのだけど、そんな風にいろんな畑の人がそれぞれ異なる着目ポイントを持ってぱっつぱっつの音楽に魅了されていく。見ていて、そういう流れがまた素敵だなと思って。

あきこ そうなんですか。そのやりとり、ちょっと記憶にないんですけど(苦笑)、あの日は、確かにいろんな人が来てくれていましたよね。観光中の海外の人もいたし、(『まんぷくフェスティバル’16』)開催直前にゲスト出演したインターFMのラジオ番組「What a fun day」を聴いて駆けつけてくれたファンの人もいたし。

−−『まんぷくフェスティバル’16』には私が運営しているVAMP! SHOPも出店させてもらったけど、場内全体を見渡して感じたのは、出演者・参加者のみなさんがみんなリスペクトし合っているなってこと。それがまた良い雰囲気を作り出していて素晴らしかったよね。

あきこ 本当に。みんなが楽しそうにしていたのが、何より良かった。(ぱっつぱっつのフラッグを作ってくれた)まりるんちゃんが場内のデコレーションを担当して、(イラストレーターの)やまもとはるかさんには今回のフライヤー用のイラストを描いてもらって、フライヤーの絵をコピーしたものをステージ上に貼らせてもらって。で、そう。やまもとさんはPKPとうちらが前回共演した時にライヴを観に来てくれて号泣してくれたんですよ。ぱっつぱっつのことを、「こんな少女漫画から出てきたようなバンドが本当に存在するんだ」って(笑)。そう経緯があって今回関わってもらいたいなあと思いました。あの会場には本当に気持ちのある人しかいなかったので、あれだけの良い雰囲気を作れたんだなと改めて思います。

−−ところで。忘れちゃいけない、新作に収録されているもう1曲について。あっこちゃん作の「Everyday」についても、お話を聞かせてもらってもいい?

あきこ 2016年は新しい曲をあまり作ることができなくてヤバイ…って1週間くらい、1日1曲作ろうとチャレンジした時があったんですよ。寝る前に1曲。作らないと寝ちゃダメ。そういうルールを自分に課して。「Everyday」はその時期にできた曲なんです。レコーディング直前にCメロを付けたり、歌詞の加筆はしたけど、ほぼ1日で作りました。忙しい毎日の中で思っていることをストレートに歌にしたものです。

−−サビのメロディが最高。「Make Up!」もそうだけど、ライヴの中でもハイライトになる曲だね。

あきこ あ〜、そうですね! サビはみんなでシンガロングできますよね(笑)。演奏していても楽しい曲です。

−−今回のシングルは本当に両A面クオリティだね。

あきこ レコーディングに関しても、どういう風にもとらえられる仕上がりになっていて、それが自分たちの持ち味を広めることにつながっていったと思うんですよ。今回はいつもと同じエンジニアさんではなく、高円寺のスタジオ・コヤーマの小山さんと初めて一緒にやったんですけど、音の仕上がりをちょっと、前より間口の広い仕上がりにすることができたのかもしれないというか。あとは、今回は以前の作品よりヴォーカルを大きくしたので、もしかしたら、そういうところに新鮮さを感じてもらえたのかもしれないですね。

−−それでメジャー感を感じたのかな。

あきこ 自分たちの気持ちとしても「これから、新しくやっていくぞ」という意志表明にもなったと思っていて。これから取り掛かるレコーディングも同じエンジニアさんとやるし、ミックスも自分たちとエンジニアさんでやるつもりで、今回の新作と同じ、積み重ねの延長でやれるのが良いです。レコーディングが楽しみです。

−−期待しています。来年2017年のリリースという流れになるのかなと思うのだけど、その辺は?

あきこ 冒頭でお伝えしたように、来年2017年の1月に良いお知らせができると思います。だから、みなさん、震えて待っていてください(笑)。リツイートしてくれたら嬉しいです!(笑)

−−ほかに今話せる予定はある?

あきこ (笑)来年については、これ以上話せないので年明けをお楽しみに。あとは、年明け1月23日のインターFM「What a fun day」のパーソナリティふたりが主催する新年会ライヴに出演させてもらうので、ぜひ来てほしいなって。お待ちしています! …私のお誕生日の翌日なんですよ。

みどり なので、ぜひプレゼントを持って(笑)。

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