Interview | THE DO DO DO’s

Interview | THE DO DO DO’s

柔らかい声質、逆に良い!

⏤⏤せっかくなので前作『THE DO DO DO’sの開拓』についてお話を聞かせてください。あの作品は大冒険の楽しさがありましたね。

クハラ ですね、変なことをやりたかったんですよ。いろんな要素を混ぜたものを一回くらいは作ってみたかったっていうか。あの音源を作ったからわかったこともあったし、結果的にソリッドなものを作りたいって新作の方向性を決めることもできたし。

ヒノ 打ち込みに挑戦してみて、やっぱりうちらはバンドだねという話にはなったよね(笑)。

クハラ ひとつ勉強になりました(笑)。

⏤⏤ただ、あの時やりたかったことは全部出し切ったぞ、と。

クハラ その時々でやりたいことが結構いろいろで。新しいEPを出したばかりだけど、次にやりたいことももう頭の中にあってそれは今回ともまた違う感じだし。

⏤⏤『開拓』はヴォーカルスタイルも様々でしたが、ヒノさんもごくごく自然にこなして歌っているのがすごいなって。

ヒノ 嬉しい! 実はね、、、本当にそうなんですよ(笑)。

⏤⏤そういう部分での苦労みたいなものってありましたか?

ヒノ いろんな曲があるから、実はどう歌おうかって結構考えたんですよ。自宅でいろんなカヴァーをして練習してみたり。ただ、『開拓』は全部フラットにやれたんですけど、そんな風にゼロから考えることができたのも自分がまだ初心者だから良い風に作用したんじゃないかなと自分では思っていて。もしヴォーカルに対して基礎的なスキルが備わっていたら、逆に対応できていなかったかも。

⏤⏤なるほど。

ヒノ 自分の声って柔らかくてそんなに強くなくて、いかにもロックンロールっていう声質じゃないなということを結成当初から感じてはいたんですよ。だから、自分の声でどうロックンロールを歌おうかって結構ずっと悩んでいて。例えば、YUKIだけでなく、柔らかい声でありながらロックな曲も歌えるCHARAという人の凄さを改めて痛感したりして。でも、最近ようやく自分の柔らかい声質って逆に良さなんじゃないかと思えてきたんです。THE DO’sの曲はロックンロールではあるけど、メロディアスでちょっとした切なさもあるから、むしろマッチしているんじゃないかなって。そこをちゃんと大事にしていこうと(笑)。

⏤⏤ヒノさんのその歌声がクハラさんの作る曲に乗ることでどこにもないオリジナルが成立しているんだと思います。

ヒノ おっ、頑張ります!(笑)

クハラ 『開拓』は実験的な作品ではあったし、例えば、自分の好きなダニエル・ジョンストンとかそういう感じでやれたらという気持ちで作っていたところはありましたね。その頃アマイワナさんを聴いたり、ライヴへ行ったりしていて、そういう影響も入っているかな(笑)。

⏤⏤そして、クハラさんのラップがまた上手くて(笑)。

ヒノ クハラはYO! YO!とか、オッ!ってやるのも本当に上手。器用だなーと思いながら見てました(笑)。

⏤⏤そういえば、ジョン・スペンサーも案外やっているラップ。

クハラ めっちゃやってますねえ。

ヒノ クハラは冒険熱心というか、いろんな影響を自分のバンドにどう生かすか、、、ということを常に考えて実践しているよね。だから手早く作品として成り立たせることができるのかな。

▽前作『THE DO DO DO’sの開拓』はVAMP! SHOPで販売中

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