このスタイルがバシッとハマっている
⏤⏤ペリウィンクルズという名前での活動はふたり体制になってからですか?
Riho そうですね、ソロの時は特に名前はなかったです。
⏤⏤バンド名の由来について何かありますか?
Ikumi お互いにお花がすごく好きだから、花の名前がバンド名っていいねって言っていて。ふたりで花の名前をいろいろ調べて、いくつかリストアップしたものから選んだのがこの名前です。言葉の響きが可愛いねって。
Riho 日本語では日々草だったかな?
Ikumi 多年草だから色んなところに咲いているみたい。
Riho 年中、わりと長いシーズン咲いているお花なんですよ。
⏤⏤音楽的にはRihoさんのソロからつながるようなサウンドだったんですか?
Riho 今回のアルバム『21』にもソロ時代に作ったデモから曲になったものが、実は収録されています。ひとりでやっていた時はオケを作って、それを流してギターを弾きながら歌うというスタイルでやっていたんですよ。ただ、音楽的には今とはちょっと異なっていて、もっとポップ寄りでしたね。
⏤⏤結成からどんなプロセスを経て今の形になっていったんでしょう?
Riho 最初は私のソロの時の曲をふたりで合わせて演奏したり、あとはコピーをしたり。ラーズの曲とかやったよね。
⏤⏤やっぱりあのあたりもお好きなのですね。
Riho ですね。で、「Sun Flower」は初期に作った曲なんですけど、自分たちの好きな、栃木のcar10っていうバンドみたいに勢いのある曲を作りたいねってパッと合わせてみたら一瞬でできて。
Ikumi あれはすぐ完成したね。
Riho 「Sun Flower」ができたことで、ふたりでパッと合わせて曲を作れるようになっていって。今もほとんどそういうノリで作っています。
Ikumi スタジオに入ってパッと合わせてっていう。
⏤⏤初ライヴはいつでしたか?
Ikumi 6月だったかな。
⏤⏤その時のことを覚えています?
Riho 昔住んでいた群馬の知り合いが誘ってくれたライヴだったんですよ。せっかくバンドをやっているならふたりでおいでよーって言ってくれて。初ライヴだったのに、なぜかまったく緊張しなくて(笑)。
Ikumi しなかったね。私は知り合いじゃない人に囲まれてやったからかもしれないけど。
Riho ただただ楽しかったっていう記憶です。
Ikumi 本当に楽しかったね。
Riho まるで旅行みたいな感覚で。
⏤⏤初ライヴではどのくらい演奏を?
Riho 5曲だったかな。
Ikumi カヴァー含めてそのくらい。Rihoさんのソロ時代の曲とカヴァーと、そうそう、「Sun Flower」もやったね。
Riho で、そう! そこでラーズの「There She Goes」のカヴァーを演奏したんですよ。
⏤⏤ええっ、その場に居合わせた方が羨ましいです。
Ikumi & Riho あははは。
⏤⏤そこからライヴを積み重ねていって…?
Riho はい、地元の新潟と群馬を拠点にしながらやっていました。私たちが出会ったハコでもあるWOODYで演奏することが多かったですね。パンク、ハードコアとかが盛んな場所です。最初はライヴハウスでよくやっていたんですけど、イベントでDJやっている人に目をかけてもらってパーティや飲食店にも呼ばれるようになって、少しずつ幅広い場所で演奏するようになってって。
Ikumi 今ではライヴハウスよりそういう場所でライヴすることの方が多いんじゃないかな。
⏤⏤ライヴの反応はどうでしたか?
Riho 最初は「ベース入れないの?」って言われることが本当に多かったです(笑)。でもポップな感じがいいね、とか。ヘタウマな感じで、勢いでやっているところがあるせいか、「新潟にはちょっといない感じだね」とか言われたり(笑)。
⏤⏤おふたりとしては、ギターとドラムというミニマムな編成でできることを突き詰めたいとか、何かこうという気持ちが強くあったりしますか?
Riho 単純に楽だから?(笑)例えば、ここに誰かが入るというイメージが湧かないし、そして何より、ふたりでスタジオ入ってバンって出した時の音が思っていた以上に、意外とカッコよかったんですよ。そこで、「これでいいじゃん!」って感じでバシッとハマって。実を言うと、3ピースへの憧れを持っていたんですけど、実際のところはこの編成がしっくりきているというのはかなりありますね。
⏤⏤ちなみに、ふたり編成のバンドでシンパシーを感じている存在っていますか?
Ikumi ケトルスが好きです!
Riho めちゃめちゃ好きなんですよ! あと、東京で同じくらいの世代のバンドで言うと、ジャンルは異なるけど、Theティバとか、illiomote(イリオモテ)。それからおじさんのやっているハードコアバンドのしょしょもカッコいいんですよ。いいー!って感じる人はきっと多いと思う。