Interview | THE LE’S GO’s

Interview | THE LE’S GO’s

THE LET’S GO’s

ライヴは私たちが生きているという証です!

 ココ(G/Vo)とマリコ・マリコ(Dr/Vo)のふたり体制に戻って活動していたTHE LET’S GO’s(以下レッツゴーズ)に新ベーシスト、マナミの加入が伝えられたのは2021年暮れのこと。嬉しい驚きとともに2022年を迎え、2月11日に新体制初の音源となる7インチ「In My Head」をリリース。発売日の夜にリリースパーティとマナミのお披露目を兼ねたライヴを行い、晴れて本格再始動した3人は新作を携え、今日もどこかのステージで爆発中。どんな状況でも、どんな時でも合言葉は「レッツゴー!」。バンド名の通り、ひたすら前へ前へと進むバンドなのだ。長引くパンデミックの影響を感じさせないどころか蹴っ飛ばす勢いで、ひと際輝くパンクロックを鳴らしている。情熱と行動が常に追いかけっこ。夢の数だけキラキラ輝く3人にこの1年の様子、新作と今後について話を聞く。VAMP! 初登場、新メンバー”マナミちゃん”の人となりを掘り下げるトークにも注目です。 

member(L→R)  マナミ(B/Vo) ココ(G/Vo) マリコ・マリコ(Dr/Vo)
Interview/Text/Photo(*) 坪内アユミ/Ayumi Tsubouchi

見切り発車でも直感を信じて

⏤⏤久々のインタビューなので、まずこの1年の流れをざっくり教えてもらえますか。1年前と言えば、まずサクラちゃんの突然の脱退がありましたね。

ココ そうですね。コロナ禍で仕事柄ライヴをやりにくい状況になってしまったり、そのほかにいろいろあった上での脱退という決断だったのかなと思っています。

⏤⏤突然の脱退発表に驚かされた後は、活動がむしろ活発になっていっていた印象があります。コロナ禍も、メンバー脱退の現実を感じさせないライヴ活動にただただすごい、と。

マリコ・マリコ サクラちゃんが脱退してもライヴの予定はあったので止まるわけにはいかないって。1年前はとにかくそれに集中していたという感じでしたね。

ココ ふたりでライヴできるように曲を新たに作ったり、衣装を変えたり。超特急ですべてをこなして。

⏤⏤さらにはすぐに新作CD『5×2』を発売していたのは、勢い付いていたからこそのスピードリリースだったんですかね?

ココ そう!

マリコ・マリコ ふたり体制になってすぐ飲みに行ったんですよ。そこでふたりでレッツゴーズをやっていくってことを改めて決めて。だったらすぐ音源作ろうって、その場でレコ発の日程を先に押さえたんですよ。6月にやっちゃおうぜって。完全にノリです。それで急いで曲作りをしないといけないスケジュールになってしまったというのもあります(笑)。

⏤⏤ノリがパンク。良いですねえ。

ココ その日はお昼から高円寺で飲んでいたんですけど、(東京柴崎にある)RATHOLEでやりたいねって話しているうちにその足でRATHOLEへ行っていて。直接「この日は空いていますか?」って(笑)。

マリコ・マリコ RATHOLEのオーナーでもあるANGER FLARESのYUICHIさん(Vo)がちょうどいらっしゃって。メンバー脱退のことを伝えて、レコ発の日程と出演オファーをして、その日のうちにレコ発の詳細を整えたという。

⏤⏤ええ! で、『5×2』の曲作りはそこからのスタート?

マリコ・マリコ そうです!

⏤⏤!!!

ココ あははは。

マリコ・マリコ ココちゃん、本当に早いなって思いました。

ココ 『5×2』収録の5曲のうち1曲はもう完成していて3人時代にもたまにライヴでやっていた曲なんですけど。でもほかはそこから…ですね。私は見切り発車でやってしまいたくなるタイプ。直感を信じてすぐ行動してしまうんです。マリちゃんが同じタイプで良かったなってつくづく(笑)。

マリコ・マリコ ノリノリでやっていました(笑)。

ライヴしないと死んじゃう

⏤なるほど。そこから『5×2』のレコ発ツアーへ…と。あれ、新ベーシストのマナミちゃんはいつ頃からレッツゴーズのストーリーに加わることになるんですか?

ココ はい。次のベーシストの理想像は本当にマナミちゃんみたいな子だなとマリちゃんと話をしていたんですけど、マナミちゃんは当時ステファニーズに在籍しているしねって。だったらそういう人を探すしかないと思っていたところ、マナミちゃんの方から連絡が来たんです。「今度一緒に飲みませんか?」って(笑)。

マリコ・マリコ え! まさか! どうして?!って(笑)。単純にココちゃんと仲良くなりたいだけ? ひょっとしてベース弾きたいって言ってくれるの?って。

ココ そうだといいけど、そんなはずないよなって。

マリコ・マリコ ふたりで大盛り上がりですよ。

ココ 用件を早く知りたくてすぐにマナミちゃんに連絡したら「来週だとちょっと間に合わない」って返ってきて。「何か作っているの?」って聞くと「はい」って。

マリコ・マリコ それが夏のことだったんですけど、ココちゃんが「何か作っているって言っているけど、マフラーかな?」って言っていたのが忘れられない。絶対に違うよって(笑)。

⏤⏤あははは!

ココ 私にはそれしか浮かばなくて(笑)。

マリコ・マリコ 仮にマフラーだったとしたら何飲み会よ(笑)。

ココ で、実際に会ったら、ベースラインをつけた『5×2』の音源を手渡されたんですよ。しかも「これを判断材料にしてください」って。

⏤ええっ! そんなことってある?

マリコ・マリコ ね、作り話みたいですよね。

⏤⏤あれ、今回ベーシストを公に募集していたのだっけ?

ココ していないです。

マナミ 私、ココさんがインスタグラムのストーリーズに「ベース募集」ってあげていたのを偶然見かけたんですよ。それで音源を作ってみたんですけど、あれから見なくなったからもう誰か見つかったんだなって。でも「サポートでも構わないから機会があれば弾かせてもらえませんか?」と直に伝えに行こうと。

⏤⏤あれ、だけど、マナミちゃんはその時期はステファニーズ在籍中ということでしたね?

マナミ はい。ただ、4月の時点で脱退することを決めていたんです。正式に脱退したのは10月のことでしたけど。

⏤⏤4月には脱退を決めていたとのことでしたが、その頃偶然にもステファニーズを出て自分のバンドをやろうとしていたとか…?

マナミ いえ、単純に一旦区切りをつけたかったんです。ライヴをしたいという気持ちが高まっていながらなかなかそれができていなかったから。自分の気持ちに素直になろうと行動した感じでした。

⏤⏤あのコロナ禍の中でも活発にライヴ活動をしていたレッツゴーズ、マナミちゃんにはどんな風に見えていましたか?

マナミ 光り輝いて見えていました(笑)。

マリコ・マリコ キラキラ。

マナミ 何にも影響を受けていない。本当にライヴをやりたい人たちなんだというのが伝わってくるくらいに。

⏤⏤パンデミックの直後は何が起きているかわからなくて誰もが一旦立ち止まっていたけれど、レッツゴーズは気づくと別の世界線を生きているようにライヴ活動をしていましたね。

マリコ・マリコ みんなが一旦立ち止まった時期がちょうど2年前。その頃は私たちもやっていなかったけど、状況も少しずつ把握できてきていたから…感染は怖いけどやっていた…んだっけ?(とココに聞く)

ココ うん、それはマリちゃんが「私、ライヴしないと死んじゃう」って本気で言っていたからですね。

マリコ・マリコ コロナ禍でレッツゴーズとしてライヴできていなかった1年くらいは、実は友だちとユニット組んでライヴをやっていたくらいなので。

⏤⏤すごい。

マリコ・マリコ (ココに向かって)あっ、私を気遣ってくれていたのね。

ココ 私はライヴも好きだけど、曲作りも好きだからライヴが絶対優先というわけでもなくて。でもライヴしないとマリちゃんが死んじゃうから(笑)。

マリコ・マリコ ありがとう、私を生かすために!(笑)

⏤⏤マリちゃんのライヴで見る満面の笑顔は心の底からの…。

マリコ・マリコ 「私、生きてる!」という証です(笑)。

全員 わははは。

8/13にマナミちゃん正式加入

⏤⏤マナミちゃんが加入の流れになったのはいつ頃でしたか?

ココ そうそう、それでマナミちゃんと会ったんですよ。で、会ったらお誘いの話題になっちゃうかもってマリちゃんに伝えたら、それは私のいる時にしてほしいと言われて。

マリコ・マリコ そこは立ち会いたい。

ココ だけど、ふたりで会った時にマナミちゃんから「これで判断してほしい」って、さっき話に出た音源を受け取ったからうどうしようって。マナミちゃんが退席している間に気持ちを抑えきれなくてマリちゃんへLINEしたよね。「こんなことある?っ」て。

マリコ・マリコ 困らせました(笑)。

ココ 心の中では「もちろん!」と思っているのに、マナミちゃんには「じゃ、聴くね」ってクールに答えるのが精一杯でした。

マリコ・マリコ その後3人でのご飯会でようやくこちらから頭を下げてマナミちゃんにお願いして。

ココ 「ぜひ入ってください」と。

⏤⏤それがいつのこと?

マリコ・マリコ 8月初旬にふたりが会って、3人でのご飯会が中旬…(LINE画面を遡って)あ、正式加入日は8月13日です。

マナミ 正式加入が決まったとはいえ、まだ一緒に音を出していなかったからそこでクビになってしまうかも…という不安はありましたけど(笑)。正直なところ、正式メンバーになったという実感が湧いたのは2月11日のお披露目ライヴが終わった時でした。

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