Interview | THE PATS PATS

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PKPとなそさんの作品が私たちを引っ張ってくれた

――3曲目の「ドーナツの歌」を英語版で再録したのはどういう背景からだったの?

あきこ 元々英詞があったんですよね。ぱっつぱっつのドラムを一時サポートしてくれていたまーしーさん( For Tracy Hydeの元メンバー)からの紹介でFor Tracy Hydeで翻訳家をやっている菅 梓さんに昔英訳していただいていたんですよ。今回いいタイミングなので収録しました。

――カリフォルニアツアーへも行くし、と。

あきこ そうそう。ただ、演奏も全部再録しています。カリフォルニアでも「ドーナツの歌」は人気で、英語で歌ったこともあってリアクションもすごく良かったです。

――ところで、PKPの収録曲についてはどう感じている?

あきこ PKPの曲もやや内省的な内容だと思うんですけど、お互いに…というか、アリーちゃんと私、みどりちゃんって全員同い年なんですよ。

――そうなんだ!

あきこ ここ何年かの間に私も個人的にツラいことがたびたびあって、その都度乗り越えてきたんですけど、アリーはアリーで環境の変化とか乗り越えながら何とかバンド活動をやっていて。同い年同士、それぞれにたくさんの経験を経て来ていているなということはアリーとのやり取りでも感じているんですよ。

――PKPのオリジナル2曲はそういう理由から弾き語りナンバーで、内容的にも感傷的な曲になっているのかな。

あきこ ひょっとしたら、そういう部分も反映されているのかもしれない。

――ギターと歌を軸にしたPKPの収録曲はこれまでの作品とは趣が異なっていて、結果的にスペシャル感が出ているよね。ギターと歌だけだからこそ、アリーの声とハーモニーの良さ、曲の良さが前面に出ているという。

あきこ 確かに。めっちゃいいですよね! 

――スペシャル感といえば、何と言ってもアートワーク。“PKPとぱっつぱっつのスプリット音源でささきなそがアートワークを担当”、というより、“PKPとぱっつぱっつ、そしてささきなそという3アーティストのコラボ作品“と表現したい作品だと思っていて。

あきこ そう、それはありますね!

――衝撃だったのが、なそさんが今回のぱっつぱっつの収録音源をまったく聴かずにこのアートワークを手掛けているということ。

あきこ そうなんですよ。

――それであのアートワークを仕上げちゃうなそさん、とんでもないなって。

あきこ というか、アリーの収録音源を聴いて、なそさんのアートワークを見たあとで、私たちはレコーディングをしているんですよ(笑)。だから、ふたりの作品が私たちにエンジンをかけてくれたことに間違いはないです。

――世界観をきっちり掴んで表現していて天才的だよね。

あきこ うん、掴んでる! なそさんは、私たちのライヴを1回くらいしか観てない思う。やっぱり天才なんですよ! 私たちサイドから何もリクエストはしていないし、いただいた内容の修正もほぼなかったみたいだし。なそさんは情熱がすごいですよね。細かい部分の描写まで完璧。アリーちゃんがワンちゃん好きなことも知ってくれていたのかな。ちゃんと犬も入っているしね。カヴァーのイラスト、私たち3人が何を見ているんだろう?って気になりますね。すごくキラキラしたものを3人で見ているっていうのもすごくエモいなぁ。

――今回のカリフォルニアツアーなのか、同世代の3人の輝ける未来かな…?

あきこ なそさんは友だちという距離感の方ではなくて、このアートワークをお願いするに当たって顔を合わせたのも1〜2回くらいなんですよ。今回の作品を仕上げてくれたことが嬉しくて直接メッセージを送ったものの、ツアーへ行く前は忙しかったり、自分たちのバイブスも高くなかったから、そこまでたくさんお話もしていなくて。でも、ツアーを終えて自信のある今ならなそさんと積極的に話せると思う。なそさんはそれくらいのパワーの持ち主で、絵にもすごいパワーがありますよね。だから、今回のアートワークには私たちは気持ちを引っ張ってもらっていて、レコーディングへ臨めたっていうのはあって。

――良い話。

あきこ そう考えると、この夏、ともまつ(りか)さん(carpool)にアー写を撮ってもらって以来、ずっと周りの人から力をもらってやって来ているんです。カリフォルニアツアー用に日本っぽいアーティスト写真を撮ろうって、浴衣着て銀座で撮影してもらったんですけど、その時はまだふさぎモードだったにも関わらず、ともまつさんの撮ってくれた写真は最強で、良いアー写だったし。実際に評判も良くて。音楽じゃない形で私たちを表現してもらったものに感動してそれを音楽で返すやりとりって良いですよね。音楽を作っている人冥利に尽きるし、幸せなことだなと感じるんですよ。

実際にこれまでに何度か、そういう経験をしていて。例えば、自分たちの音楽が誰かの絵に作用するのかどうかはわからないけど、『Sing and Pretty』を作った時はイラストレーターさんに収録音源を聴いてもらってイラストを描いてもらいました。自分たちの音楽を聴いて、そこからイメージしてもらってアートワークを描いてもらう。その循環する感じにすごく喜びを感じます。

だけど、今回は逆。なそさんの絵から力を得て、この作品が完成したっていう。これもすごく良いなって。今回もし先に音源を上げて完パケしたものをなそさんへ送るといういつもの進行でやっていたら、なそさんの作品もこの仕上がりにはなっていなかったんじゃないかと思うんです。

――うん、きっとね。

あきこ あと、自分たちのアレンジも違うものになっていただろうし、たぶん、嵯峨山さんもギターを弾いていなかったと思う。キムが亡くなってしまったことも含めて、この作品は本当にすべてが作用していて、すべてが入っているんですよ。だからすごく奇跡的なスプリットCDなんです。

PKPと私たちの曲がそれぞれ3曲ずつ入っていて、フルアルバムほどのボリュームはないけれど、作品としては間違いなく濃くて。カリフォルニアへ行くまでずっと自尊心が落ちていたから、余計に思うんですけど、これを作ってカリフォルニアへ行けたことが何より良かったです。そして、今はもう不安もまったくないです。「最高でしょ?」って胸張って言えます!

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